ふくろくん

コンテンツマーケティング、音楽、立ち話、そして牛乳

プロフェッショナル 仕事の流儀 VERY編集長の今尾朝子さんの雑誌作りを見て

www.nhk.or.jp

まんず面白かった。特に、「私が答えじゃない。だから新しい」の考え方が一番しびれましたです。

そして、コンテンツメイカー、チームとしての編集部の動きを映像で見ることができて、とても勉強になりました。一つの文言に何日もかけて突き詰めるところとか、それだけ思いが込められた言葉ってどれだけ幸せなんだろか、なんて考えてしまいました。
 
尋常じゃない作り込みがあるんですよね。あくまで「好きだから」という情熱があってこそ成り立っていて、自分の全てを注がんばかりに職人のように担当ページ(コンテンツ)、ひいてはVERYという雑誌(メディア)を作り上げている。この熱量が見れただけでも本当によかった。
 
急に話が変わるんですが、この番組を見ながら、自分がブログ向いてないなあとよく思う理由は、ゆっくりじっくり、納得いくまで作りこみたいタイプだからかもしれないと、ふと思いました。編集部の彼らのようにじっくり作り込みたい。(実際お仕事としては時間ないことだらけではあると思いますが。)
 
数日前にあったnoteの有料コンテンツに関する件を見ていて、コンテンツが出来上がるまでのリソースについて考えてました。音楽を作る身としては、文章メインのブログ記事はとても気軽なアウトプットの一つです。webメディアの記事も、情報爆発の時代には1〜2分で読了できる記事が多いと思います。作成時間は平均して1日数時間ほどで書かれているものが多いのではないでしょうか。
 
例えばの話になりますが、音楽においてオリジナルの曲を一から演奏して作るといった場合、まずアイデアを練る企画があり、練習があり、作曲があり、録音・打ち込みがあり、ミキシング、マスタリングがあってようやく表に出せるようになります。
 
素人〜プロでもかかる日数には差がありますが、少なくとも1日2日で出来るようなものではないです。デモ作成でやっとそのぐらいの日数でしょうか。各ステージにおいて、数え切れないほどの変数があるので、完成を目指して、となると数週間〜数年は必要になる時もあります。
 
そう考えると、細切れの1記事を有料コンテンツとして販売する場合、文章とはいえ、一つのコンテンツを作るのにどれだけのリソースをかけたんだろう?という疑問が頭をよぎってしまう上に、多くの人の手がかけられた文庫本や新書以上の満足感が得られる見込みは無さそうなのでは、と構えてしまいます。
 
とはいえ、生々しいものがそのまま味わえるという点では、日記をベースにしたブログはぴったりだと思います。はてなダイアリーに多いアホみたいに字数が多い垂れ流しの長文カルチャーは今でも見たいです。(それは増田で見るようにしている。あと雨宮まみさんのはてダ読んだときは本当に衝撃だった。あれお金にならないけどあそこまでやるんか、という。)
 
作り込んだ記事が全て良いわけではないけど、自分が作るものに関しては、ある程度醸成させたいようなんですね。売るものに関してはなおさら。
醸成させていくスパンが、テキストを主とするブロガーの方々とは違うんだろうなあ。のそのそ系なんです。