ボイスレコーダー
作曲のために、普段使っているICレコーダーとは違う、小さなUSB型のボイスレコーダーを買った。
正しくは、ボイスレコーダー機能付きデジタルオーディオプレーヤーだけど。
自分を変えるためにモノを買う。2016年はそういうことはやや控えめだったけど、今年はとくべつ。自己投資の名の下にポンポン買っている。
しばらくサボっていたランニングを再開するためにコンプレッションウェアという新しいランニングウェアを買った。音楽制作をどこでもしやすくするためにipadを買った。「ノブ操作」で音を体で覚えるためにアナログシンセの実機も買った。
依存症の始まりかと言われたら返す言葉はないけれど、ツールを使って実践・行動を身近にして、習慣づけることは悪くない外圧だ。
ぜんぶ、iphoneで十分じゃない、と言われるのもすごくわかる。それでも昔から、シングルタスクしかできない機械に執着がある。モノと自分、一対一で対峙できるからこそ得られる感覚がある。マルチタスクに埋もれることなく、自分の血肉に変えられる何かを持ち帰ることができる。
一対一で取っ組みあってもがこう。
ボイスレコーダーから聞こえる自分の気だるい鼻声から「必然性」が見つかることがある。ここではじめて「これじゃないといけない」表現を「編集する」ことができる。自分からタネが産み落とされる瞬間ほど気持ち良いことはない。