アーバンスケッチで手帳に絵を描きたい
実は実は小さい頃は「絵描き」になりたかったのです。
はい、10歳ぐらいまでの話ですが。 今は音楽音楽言っていますが、実は「絵を描く」ことが音楽より先に没頭した趣味でした。 ギターを弾くことを覚えてからは、頭が音楽ばかりでほとんど今まで忘れてしまっていました。
ただ、今思い返すと、自分が未だに文房具にこだわり続けて、紙の質やペンの種類、素材、インクの色などなど吟味して選ぶのは、絵を描いていた頃の自分が「さあ今度こそ絵を描こうぜ!」と無意識に呼びかけていたのかも・・・なんて妄想しています。
大学で社会学を学んでいた頃、「調査ではフィールドワークも大事な基礎」と習いました。そのフィールドワークの基盤を築いたのが文化人類学の名著「西太平洋の遠洋航海者」を生み出したマリノフスキーでした。この本はパプア・ニューギニアはトロブリアンド諸島での観察結果を元に、現在でいうところの経済の源となる「交易(交換)」について論じたものです。他にも「贈与論」や「機能主義」など繋がるものは多いです。
Amazon.co.jp: 西太平洋の遠洋航海者 (講談社学術文庫): ブロニスワフ・マリノフスキ, 増田 義郎: 本
彼の影響を受けて、マイ手帳に観察対象をイラスト付きで記述するのに憧れていました。ちょうど同じぐらいの時期に、万年筆とモレスキンの手帳にハマっていました。
モレスキンのノートを持っていた頃は(多分大学生だったこともあるのですが)がしがしイメージでもテキストでも書き込んでいたのですが、お仕事を始めてから効率重視でevernoteやらwonderlistやらgoogleさんにお世話になりっぱなしで、ノートに書き込むことが減ってしまいました。
しかし、転職をして約半年、今の職業では「デザイン」に対する感覚や考えが必要になるということを日々日々痛感していて、だからと言ってデザインを学ぶために一気にたくさんの時間を取るわけにはいかないので、ブログのように小さな隙間時間があったら実際に絵を描いて、感覚的にデザインについて習得していこうと思いました。(街の観察記録自体も大事です)
それとですね、最近はpinterestで世界中の人がノートに描いた風景のスケッチを見ているのですが、本当に綺麗でとても羨ましくて羨ましくて。
実際に「さあ描こう!」と思ったのは、↓のデザインの話をしていた部分を読んでいて、ふと頭に浮かんできました。
インターネットが普及したら、ぼくたちが原始人に戻っちゃったわけ
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結構面白いのでオススメですよ。たくさん付箋しました。
アーバンスケッチとは
意外と定義らしい定義がないので、↓で実物を見ていただければ・・・
要は、街中の風景のスケッチですね。 ポスターや雑誌など、少なくとも一度はお見かけしたことがあるかと思います。
これがとてもフィールドワーク的で楽しいのです。
写真は一瞬を切り取ることを非常に得意としていますが、絵はより自分のスタイルが出てきますよね。個人的には自分の手によって瞬時に目の前の景色を再現するのは、「細部まで観察して理解すること」を求められ、かなり難易度が高いと思っています。チャレンジング。
Urban Sketchers Japan: 大阪にて、結婚式披露宴
↑こんなことができたら本当に素敵だなあと思います。イラストレータのタワシさんもそうですが、即興で似顔絵描けるのは本当に素晴らしい力です。
そんなわけでアーバンスケッチを始めてみます
元々絵を描くのが好きだったとはいえ、外で描くのは恥ずかしいです。でも、人の写真を撮るよりはハードルが低いかもしれません。今日も喫茶店で、現在お気に入りの「LIFE」の手帳で少しトライしてみて、望んだとおりのものはできませんでしたが、楽しかったです。
自分の文章のほかに、自分の絵を手帳に加えるで、自分がモノに対して持つセンチメンタルバリューが高まる気がするのです。そんな小さなことでも、人生の中の小さな拠り所として大事だったりするのかなと思います。